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鎌倉ではたらく太守のブログ

愛犬家で歴オタ、うつつなき者の備忘録。湘南ベルマーレを応援中。

大河ドラマ「真田丸」が半分終わったのでレビューを書いてみた

戦国・江戸

それにしても「真田丸」はおもしろいのう。わしが主役だった「太平記」ほどではないが、昨年の「花燃ゆ」がボロボロだっただけに、余計に引き立つ感じがする(と書きつつも、わしは今でも井上真央さんが不憫でならんのじゃ。彼女はけっして悪くないんじゃ)。ちょうど半分終わったので、軽くレビューしておこうかと思う。

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まずは真田昌幸・信之・信繁父子から

このドラマ、主役は堺雅人さん演じる真田信繁なんじゃが、他のキャラがそれを食ってしまうほど魅力的で個性的なところがとにかくよい。

草刈正雄さんの真田昌幸パパと大泉洋さんの信之、そして真田家中の会話はいつもコントで、毎回毎回、三谷幸喜さんの術中にハマっているのは百も承知だが、これがまたじつに面白いんじゃ。

昌幸「武田は滅んだ。わしは己の不甲斐なさを責めるのみじゃ」
信之「何をおっしゃいます。父上に非はございません」
昌幸「いやわしもそう思うんだ」
信之「え?」
信繁「私もそう思います」

もうね、昌幸がボケて信之がつっこむ。しれーと父についていく信繁の構図が、真田家の行く末を暗示させる伏線になっておるんじゃな。三谷幸喜、さすが、エンタテナーじゃよ。

真田家のライバル武将たち

上杉景勝直江兼続もこれまたコント全開で上杉の家風としてどうよ!と思いながらも、案外こうだったかもなと思わせてしまう愛されキャラぶり。人がよくて頼まれると断れず、いい顔してなんでも引き受けてしまう上杉景勝と、それをきっちりと締めて補佐する直江兼続のことを、ネット界隈では「大天使景勝」と「セコム兼続」と呼んでいるらしい。

兼続「上杉に援軍を送る余裕はない」

景勝「上杉は真田を守ると約束したのじゃ。何とかならぬのか」

兼続「……そうおっしゃると思い、領内から取り急ぎ戦えるものをかき集めました!」

じゃが、セコムもけっこう甘かったりするしな。こんな上杉家、謙信公はあの世できっと泣いておるぞ。

また随所に散りばめた小ネタにもニンマリ。北条氏政汁かけご飯をうまそうに、上手に食べる場面もよかった。北条クラスタは狂喜乱舞したことじゃろう。

先を急ぐな。食べる分だけ、汁をかける。少しずつ、少しずつ……わしの食べ方じゃ。北条の国盗り、ゆっくり味わおうではないか

北条氏政といえば、汁かけご飯小田原評定の逸話にみられるように、わしと同じ暗君のイメージが強い。夜郎自大な田舎大名で天下の趨勢を読み違えたという評価じゃな。じゃが、高嶋政伸さんが演じた氏政は、それを覆して「誇り高き関東の覇者」を演じてくれたように思うぞ。じっさい、北条氏が秀吉に対して和戦両様の構えであったことは事実じゃが、さりとて氏政は大坂へ行く意思は示しておったし、弟の氏照を遣わしてもいる。ドラマでも秀吉は約束を違え、降伏した氏政を切腹させているが、おそらく北条を滅ぼして天下統一のセレモニーとし、関東に徳川家康を押し込むということは端から決めておったはず。氏政にはそれが見えていたので、最後まで抵抗したとわしはみておるんじゃが、いかがじゃろうか。

そして大坂、豊臣な人たち

第一次上田合戦が終わると、豊臣の武将や女たちが登場してきて、物語はいっきにきらびやかになった。やはり信濃の山奥の領地争いとはわけがちがう。その中心となる関白豊臣秀吉小日向文世さんの演技もまた、ほんとうに秀逸じゃ。

源次郎、お前の親父には、ほとほと手を焼いておるぞ。 大坂へ出てこいと再三言っておるのに、全くそのそぶりも見せん。 喧嘩売ってんのか。 今更わしに逆らっても、いい事は一つもないと親父にそう言っておけ

竹中直人さんや香川照之さんなど、歴代大河でいろんな秀吉をみてきたが、この小日向秀吉は、硬軟の使い分けの妙、気まぐれな秀吉のキャラがよく出ていて、わし、感服したよ。たぶん、小日向秀吉が実物にもっとも近いんじゃないかな。この先、太閤殿下はどんどん狂っていくから、どんなふうに演じられるのかが楽しみじゃ。

そして山本耕史さんの石田三成。これまたハマり役じゃな。土方歳三藤原頼長ももちろんよかったが、今回の三成はそれ以上に素晴らしい。

清正「佐吉! おばば様を人質に出すというのはまことか」
正則「お前、おばば様にもしもの事があったらどうするんだ! 人質なら俺が行く」
三成「おぬしにそれだけの値打ちはない」
正則「ぬかしたな!」
清正「そんなに家康が恐ろしいのか。そんなにやつの顔色が気になるか」
三成「家康が上洛するということがどれだけ大事なことか、一晩よく寝て考えろ」
吉継「おぬしらは治部殿を少々誤解しておる。 殿下に尽くそうという思いは、おぬしらと少しも変わらん」
清正「……おい、佐吉、こっち見ろよ……前々から嫌みな男だとは思ってたが、ようやくわかったぜ。 お前にはな、情ってもんがねえんだよ!」

三成「お前泣いてるのか。 バカと話すと疲れる」

うーん、いかにも「へいくわいもの」じゃな。じゃが、「真田丸」では、久しぶりに三成がいい男に描かれておる。これで大谷吉継島左近直江兼続真田信繁ら見識ある男たちが三成に味方したわけが理屈でなく納得できるというわけじゃ。まあ、ところどころこんなふうにバラガキの歳さんが顔を出してしまうが、それもよいスパイスになっていて、山本耕史さん、さすがの演技じゃ。

ところで大谷吉継といえば、今までのドラマではいきなり白頭巾で登場してくる印象しかなかった。じゃが、「真田丸」では片岡愛之助さん演じる吉継公のご尊顔を毎回拝せるんじゃから、大谷吉継クラスタはそれこそ「恐悦至極」に存じたてまつってしまうことじゃろう。

ちなみに昨夜の放送では、石田三成加藤清正福島正則の3人が鶴松の病平癒を祈って水垢離するシーンがあった。この先のストーリーをわかっているだけに、ジーンときてしまった。

それと豊臣一門の男どもが一堂に会した場面。豊臣秀次、その弟の秀勝と秀保、宇喜多秀家、豊臣秀俊(のちの小早川秀秋)が集まる席で、三成は5人にあらためて団結して豊臣家を支えるよう申し入れていた。もし、彼らが真に結束していれば、そうむざむざと徳川に天下を奪われるようなことはなかったようにすら感じたが、秀長が死に、秀次が粛清され、秀勝、秀保と相次いで若死にしたことは、豊臣家にとっては運の尽きというか、ドラマにあったように利休の怨念なんじゃろうか。備前中納言殿と金吾殿が並んで座っていたのも興をそそったな。

永遠の天敵・徳川家

徳川に話をうつせば、やはり藤岡弘本多忠勝。あれはもう、大河ドラマとしては完全な反則技じゃろう。

忠勝「殿、失礼します」
家康「平八郎、お前が動くと埃がたつ」
阿茶「ゴホゴホゴホ……」

本多忠勝小松姫真田信之のスピンオフは、まちがいなく本編を上回る視聴率をとれるじゃろう。とはいえ、あの藤岡忠勝はおかしいだろ、だれが見てもwww 近藤正臣本多正信藤岡弘本多忠勝が組んだら、これはもう間違いなく天下を取れるじゃろうがちょっとね。

徳川家康を憎き敵のボスキャラに仕立ててないところもよい。もちろんこれから関ケ原大坂の陣へとすすむにつれて変貌するのかもしれないが、変に策士のタヌキ親爺にしてないところがよいではないか。伊賀越えでいきなりコントをみせられたときは「あちゃー」と思ったが、だんだん慣れてきたw まあ、徳川内府とか東照大権現とかいっても運がよかった三河の田舎者。実物はあんなもんだったんじゃないか。ただ、小田原攻めで北条氏政を救おうとする徳川家康には情の深さと貫禄を感じたぞ。

家康「随分とおねばりになられましたな」
氏政「そうやすやすと秀吉に天下は渡せぬ」
家康「お命……必ずお救い致す」
氏政「生き恥はさらしとうない」
家康「恥は一時でござる。生き延びることこそが肝心」

この場面で、家康が天下人になるのがすごく自然なことに感じた。家康も作中でどんどん成長しているんじゃな。最後の大坂の陣で、信繁に追い詰められるとき、内野聖陽さんがどんな芝居をみせてくれるか、いまからとても楽しみじゃ。じゃが、伊賀越みたいに「死ぬかと思った〜」というドリフみたいなコントはもう勘弁してくりゃれ。

そして女性キャスト。注目はやはり、きりちゃん! 

ずんだ餅伊達政宗は割愛して、女性陣についても少し。やっぱり、真田の女性といえば、きりちゃんじゃな。なんか、ネットでは評判悪いけど、なんでじゃ? きりちゃん、最高じゃないか。関白秀次がきりちゃんに好意をもつ気持ち、わしにはよーくわかる。あれはよい女子じゃ。それにしても真田信繁は女を見る目がなさすぎるな。

それと、淀殿が比較的ふつうに描かれているのも新鮮でよい。淀殿はいつもエキセントリックというか、豊臣を滅ぼす痛い女に描かれがちじゃからな。かといって、おねさんを悪にして対立させるわけでもなく、バランスがとれたシナリオになっていて、とりあえず安心じゃ。この他、真田家の女性についてもっと書きたいが、きりがないのできりちゃんだけにしておこうwwwww きーりきーりきりきーりちゃん♪

うーん、わし、こういうレビューものダメじゃな。へたくそ。超へたくそ。これでおしまい。